カラダ
2019年12月8日

月経前後の頭痛、コーヒーを飲んだらおさまるけど…


[目次]

  • お悩み
  • 回答
  • ・なぜ、コーヒーを飲むと頭痛が治まるのか?
    ・コーヒー摂取時の注意点


    お悩み


    「生理の前後にくる頭痛についての質問です。
    首から後頭部にかけてズーンとする痛みがあります。生理前後や生理中の頭痛については、サイトなどで読んでわかったのですが、ある時いつもの痛みがあった時にコーヒーを飲んだら、ピタッと痛みがおさまったんです。その時はたまたま痛みがおさまるタイミングだったんだろうと思っていましたが、その後も同じことが続き、いつもはコーヒーを飲まないのですが、生理前後に痛みが始まると飲むようになりました。
    こんな対処の仕方でもいいのでしょうか?」

    40代
    HANAさん



    回答


    「こんな対処の仕方でもいいのでしょうか?」
    というご質問への答えは、
    「いくつかの注意を守れば、悪くはないですよ」
    です。

    でも、この答えだけではもの足りないと思われるでしょう。

    ●なぜ、コーヒーを飲むと頭痛が治まるのか?

    頭痛はいろんな原因で起こりますが、そのうちの1つとして、脳の血管が拡張するために頭痛が起こることがあります。硬い骨(頭蓋骨)で囲まれた空間の中で血管が拡張すると内部の圧力が高まり、脳が圧迫されて頭痛が起こるのです。
    そしてコーヒーに含まれるカフェインには血管を収縮させる作用があります。
    つまり、脳の血管が拡張して頭痛が起きている時にコーヒーを飲めば、カフェインの働きで血管が収縮して頭痛が治まるということです。

    これだけならいいことずくめなのですが、いくつか注意事項もあります。

    ●コーヒー摂取時の注意点

    まず、よく知られていることですが、コーヒーは人によっては不眠の原因になります。HANAさんもコーヒーを飲むと眠れなくなるタイプなら、夕方や夜に頭痛が起きてもコーヒーは飲まない方がいいでしょう。

    次に、コーヒーを飲むと脳の血管だけでなく全身の血管が収縮します。人によっては、これが不都合なことがあります。たとえば、高血圧の人はさらに血圧が上がってしまう恐れがあります。あるいは狭心症や血行障害などの持病のある人はそれが悪化する恐れがあります。このような人は、頭痛がするからといってむやみにコーヒーを飲まない方がいいです。

    それから、コーヒー(カフェイン)が血管を収縮させる作用は個人差があります。コーヒーを飲んでもあまり血管が収縮しない人もいるのです。そういう人の頭痛には、残念ながらコーヒーは効かないでしょう。

    最後に、生理の前後に1日1回か2回くらい頭痛をコーヒーで紛らしているくらいなら問題ないのですが、頭痛の回数が増えたり、生理とは無関係に毎日のように頭痛が起きるようになったら、コーヒーで紛らせてばかりいないで、きちんと専門の医療機関を受診してください。

    これらの注意事項をきちんと理解したうえで、コーヒーをじょうずに活用してくださるなら、大丈夫ですよ。