カラダ
2019年4月21日

漢方薬で副作用が…。漢方は症状だけでなく、体質を考慮することが大切


[目次]

  • お悩み
  • 回答
  • ・漢方薬は症状だけでなく、体質も考慮して処方される
    ・月経不順によく用いられる漢方3種類


    お悩み


    「生理不順で、基礎体温も不安定で、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方薬を試しました。以前婦人科で相談した時に、ホルモン検査をして漢方薬を試すのもありと言われていたのですが、病院に行く時間がとれず…。とりあえずドラッグストアで買ったのですが、5日ほど飲んだところ、寒気、吐き気、腹痛がひどくて一度やめました…。これは桂枝茯苓丸の副作用ですか?他には、ウルソとマルチビタミンのサプリを飲んでいます」

    カミーユさん



    回答


    カミーユさん、こんにちは。
    月経不順があり、桂枝茯苓丸を購入して試してみたところ、寒気、吐き気、腹痛などの症状が出て、副作用だったのかと心配されているのですね。
    桂枝茯苓丸を飲み始めてこれらの症状が出て、飲むのをやめると症状が治まったのであれば、桂枝茯苓丸の副作用の可能性がありますね。

    ●漢方薬は症状だけでなく、体質も考慮して処方される

    まず、漢方薬についてご説明しましょう。
    月経不順で用いられる漢方薬はいくつかありますが、そもそも漢方薬は「症状」だけで選ぶのではなく、その人の「体質」も考慮して選択されます。例えば、体力があるかないか、むくみやすいか、のどが渇きやすいか、冷え性や便秘がないかなど、体質といっても多岐に渡ります。
    ですから、一見症状とは無関係と思われる状態なども考慮して、漢方薬は処方されます。ですので、人によっては、同じ症状に対して異なる漢方薬が処方されたり、全く異なる症状に対して同じ漢方薬が処方されたりもします。

    ●月経不順によく用いられる漢方3種類

    ちなみに、月経不順に対してよく用いられるのは、「桂枝茯苓丸」、「当帰芍薬散」、「加味逍遥散」などです。
    大きく分けると、以下のように体質によって処方が異なります。

    ・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

    ・比較的体力がある
    ・のぼせやすい
    ・便秘がち

    ・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

    ・体力がない
    ・むくみがち
    ・冷え性

    ・加味逍遥散(かみしょうようさん)

    ・体力が中等度
    ・肩こりがある
    ・イライラしやすい

    このように、体質に合わないと、効果がないばかりか、副作用があらわれることもあります。漢方薬は、症状のみでなく、その人の体質に合ったものを選ぶことが大切です。
    カミーユさんには、桂枝茯苓丸が体質に合わなかったのかもしれませんね。

    これらのアドバイスが、カミーユさんのお役に立てれば幸いです。