カラダ
2020年3月2日

うつ状態で更年期を迎えると、どうなる?


お悩み


「仕事のストレスなどから、うつ状態になりました。一時休職し、良くなって復職しました。しかし、またうつっぽい症状が出ています。今40代前半ですが、心配なのは、更年期です。うつっぽい状態やうつで、更年期まで重なると、メンタルや体的に大丈夫かと心配になります。仕事も続けなくてはならないのに…。何かアドバイスをいただければと思います」

40代
ひまわりさん



回答


ひまわりさん、いろいろご心配なことと思います。
ただ、ぜひ分かっておいてほしいことがあります。それは、今あなたがうつ状態にあるということです。

うつ状態にある人はあらゆることを悲観的に考えがちです。現実にはいろんな可能性があり、いろんな解釈の仕方があるのですが、そのうちでも最悪の可能性、最悪の解釈だけしか目に入らない状態になりがちだということです。
つぎに更年期について具体的に説明します。

まず、すべての女性が更年期障害を経験するわけではありません。何のトラブルもなく更年期を過ごしてしまう女性もたくさんいます。
そして、更年期障害にもさまざまなパターンがあって、主にホットフラッシュなどの身体症状が中心になるケースもあれば、精神症状が出現するケースもあります。
つまり、更年期になったからといって、みんながみんな精神症状に悩まされるとは限りません。この点はよく心にとめておいてください。

さて、これらのことを確認したうえで、もし運悪く更年期に精神症状が出現したら?・・・・その時はその時でいろんな対応があります。

まず、更年期障害であればホルモン補充療法が有効です。女性ホルモンを補うことで精神症状も改善することが多いです。
ほかに、いくつかの漢方薬も使えます。
うつ状態が悪化したのなら、抗うつ薬を増やすという方法もあります。
このように更年期の精神症状にはいろんな対策がありますから、心配しすぎないでください。

ところで、わたしとしては、まだ先の更年期の心配よりも今のことを考えてほしいです。うつっぽい症状が出ているとのことですが、受診はなさっていますか? もしまだなら、なるべく早く受診して、治療を始めてください。うつ病もほかのいろんな病気と同じで、初期の軽いうちに対応する方が治りも早いです。
「まだ自力で頑張ろう」と思っているうちに状態が悪化したら、治療もそれだけやっかいになります。未来のことに悩むより、今現在の問題を解決することに集中してください。