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カラダ
2014年6月26日

閉経後は骨がもろくなる? 対応策は?

更年期


松田ゆたか
この記事の執筆者
松田ゆたか
婦人科医・心療内科医。
カラダのお悩みを送る
閉経後の骨粗しょう症の予防には、SERM(選択的エストロゲン受容体調整薬)という薬が、厳密な臨床試験によって有効性が裏付けられています。
そのため医師としてはこれをお勧めしたいのですが、それができない事情があってのご相談だと思いますので、サプリメントの選択について、私の考えをお伝えしますね。

牛乳かヒアルロン酸かコラーゲンかという選択なら、迷わず牛乳をお勧めします。なぜなら、ヒアルロン酸やコラーゲンは、経口摂取(口から食べて胃腸で消化吸収すること)しても無意味だからです。

まずコラーゲンはたんぱく質であり、ほかの様々なたんぱく質(大豆や牛肉のたんぱく質など)と同じく、20種類のアミノ酸がたくさんつながってできたものです。これを食べると、胃腸でアミノ酸に分解され、そのアミノ酸が吸収されます。
つまり、コラーゲンを経口摂取しても、コラーゲンとしては吸収されません。その構成要素であるアミノ酸に分解されて吸収されます。そして体の中で必要に応じて、それらのアミノ酸を原料にコラーゲンが合成されるのです。

さらにいえば、コラーゲンの原料となるアミノ酸は、通常の食事でとる肉や魚、卵や豆のたんぱく質を分解してできたアミノ酸で構いません。その元となるたんぱく質が何であっても、合成に使われるアミノ酸は同じなのです。
ですから、コラーゲンの合成を高めるために原料であるアミノ酸をたくさん供給しようと思う場合も、高価なコラーゲンを食べる必要はありません。もっと安い、例えば豆腐や卵で十分です。

ヒアルロン酸についても、ほとんど同じことが言えます。
ヒアルロン酸は「ムコ多糖」の一種で、糖がたくさんつながってできています。これを経口摂取すれば、構成要素の糖に分解されて吸収されるため、コラーゲンそのものとして吸収されるわけではありません。
そして体の中で必要に応じて、糖を原料にしてヒアルロン酸が合成されます。その原料となる糖は、コラーゲンを分解してできた糖である必要はないのです。

なお、もう一つ基本的なこととして、コラーゲンにしてもヒアルロン酸にしても、必要な場所で必要な量が作られないといけません(ゆめさんの場合はひざでしょうか)。必要のない場所で作られる、例えば子宮の内膜でコラーゲンやヒアルロン酸が作られた、このような場合は無駄というより有害です。

なので、コラーゲンやヒアルロン酸に関しては(ほかのあらゆる生体物質と同じように)、必要な場所で必要な量を生産する情報がきちんと伝達され、その情報に従って必要な量が生産される仕組みが働いていることが最も重要です。

この点に比べると、原料(アミノ酸や糖)の補給は二次的な問題です。よほど栄養失調の人でなければ、コラーゲンやヒアルロン酸を作る原料が不足している状況は考えにくいでしょう。この点からも、コラーゲンやヒアルロン酸を補給する意味はありません。

一方、牛乳の場合、骨を作る材料となるカルシウムやビタミンDが豊富であり、これらは日本人では不足しがちな栄養なので、補給する意味があります。
ただ、質問文の中に「骨粗しょう症予防の牛乳」とありますが、そのような特別な牛乳を売っているのでしょうか? そのような特別な牛乳でなくても、スーパーなどで売っている普通の牛乳にもカルシウムやビタミンDは豊富に含まれています。

無駄な出費を避けて有効な方法で骨粗しょう症を予防するのに、今回の説明が役に立つことを、願っています。
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