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カラダ
2014年11月13日

性交渉するとおりものが臭う

おりもの


松田ゆたか
この記事の執筆者
松田ゆたか
婦人科医・心療内科医。
カラダのお悩みを送る
性や性器に関することはなかなか人に相談しにくいので、月輝さんも一人で悩んでおられるのでしょうね。

ご相談のような臭いは、一口に「雑菌」と呼ばれる様々な細菌、たとえば連鎖球菌や腸球菌、大腸菌といった細菌が膣の中で繁殖するために生じることが多いのです。これらの菌はふだんから膣の周りにいるのですが、性交時に何らかの理由で膣の中に入り込んで増えてしまうのです。

もちろん、健康な状態の膣には、このような雑菌の繁殖を防ぐ仕組みが備わっています。
まず通常は、女性ホルモンの一つである卵胞ホルモンの働きによって膣の粘膜は健康に保たれています。健康な粘膜は雑菌に対する最高のバリアとなります。
次に、健康な膣にはデーデルライン桿菌(かんきん)という乳酸菌の仲間が住んでいます。この菌がいることで、他の菌が膣内に侵入しにくくなり、また、デーデルライン桿菌が作る乳酸のために膣の中は弱酸性に保たれており、さらに雑菌の侵入を防ぐバリアになります。
このように、卵胞ホルモンとデーデルライン桿菌の共同作業によって雑菌の侵入が抑えられているのです。さらに付け加えれば、卵胞ホルモンにはデーデルライン桿菌の繁殖を助ける働きがあります。

しかし、この仕組みが壊れると、雑菌が増え、いやな臭いがするようになります。その原因には以下のような理由が考えられます。
まず、卵胞ホルモンの分泌が低下した場合。全身的な影響が自覚される前に、膣粘膜に影響が現れることがあります。
また、ホルモン分泌は問題なくても、デーデルライン桿菌が減るような状況があります。たとえば、病原菌を抑えるために抗生物質を使った場合などは、デーデルライン桿菌も殺菌されて減少することがあります。

また臭いが気になって膣の中を洗いすぎても、この菌が減って逆効果になります。
月輝さんにも、これらの事情があるのだろうと推測されます。
では、どう対処すればよいのか考えてみましょう。

初めにホルモン分泌の低下には、ホルモンを補うという方法があります。卵胞ホルモンの膣錠があるので、それを使うことで、全身的な副作用を気にせずに膣粘膜にホルモンを補えます。
デーデルライン桿菌の減少に対しては、「乳酸菌の仲間なら、乳酸菌を補えばいい」という単純な発想があって、これが意外に有効です。ビオフェルミンなどの乳酸菌製剤を膣に入れるといいでしょう(1日1錠くらいで十分です)。
最後に膣洗浄についてですが、回数が多すぎては逆効果ですが、1日1回くらいなら問題ありません。その際に、普通の水ではなく弱酸性の水で洗うとデーデルライン桿菌は死なず、雑菌はダメージを受けるので効果的です。お酢小さじ1杯をコップ1杯の水に溶かすと、健康な膣の中と同じくらいの弱酸性になりますので、その水で1日1回くらい洗うといいでしょう。

これらの対策はどれか1つだけに限定する必要はありませんし、逆にすべてフルセットで実行する必要もありません。いくつかを組み合わせて試してみてください。
月輝さんの悩みが解消することを願っています。
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