カラダ
2018年1月25日

軽度の認知症にかかった母。夜間の失禁の治療方法を知りたい

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「75歳になる母が、軽度の認知症になり、おねしょをするようになりました。昼間は大丈夫ですが、夜になるとトイレのタイミングに起こさなければ漏らしてしまいます。ただ、昼間デイサービスに行っているため疲れているせいか、起こすと激しく怒り起きたくないと言います。母も漏らすことに精神的にショックを受けているようです。
状況的におねしょを改善するのは難しいでしょうか? なんとか朝まで母が気持ち良くぐっすり眠れる方法はないでしょうか。やはり夜中に起こすしかないでしょうか…。もし治療ができるとしたら、何科に受診すればいいか教えてください。よろしくお願いします」

みんくるさん


回答


認知症は現代の医学で治すことができません。認知症で重要なことは、いろいろな症状をどう受け入れていくかなのです。
自分の母親が次第に脳の機能を失っていくのを見ていくのは、家族してはつらいものですが、そういった症状に正面から立ち向かう姿勢は、介護疲れになり、看ていく側が大変になります。
失禁も認知症の症状です。完全に治療していくことは難しいでしょう。

ただ、薬の副作用で尿の回数が多くなることもあります。血圧の薬など飲んでいれば、そういった副作用の少ないものに替える必要があります。

また、「過活動膀胱」と呼ばれる症状でも失禁になることもあり、これは薬で多少改善する場合もあります。
治療というより、夜間だけは尿パッドなどを使ってトイレに行かないでもいいような環境を作ってあげることのほうが良いでしょう。

家族が失禁にあまり神経質になっても、かえって患者さんのためにはなりません。

神経内科で認知症を専門にしている医師に相談して、認知症の全体的な考え方などを相談していくことが重要です。


★回答:
作家、医師(医学博士)。「米山医院」院長