●薬と本人との相性がカギ

薬物による肝機能障害に関しては、基本的には薬と本人との相性が悪いと生じます。
この相性は精神科系の薬とか抗不安薬といったグループ単位ではなく、ピンポイントで特定の薬との間に生じます。言い換えれば、仮にクエチアピンやパロキセチンによって生じたからと言って、ほかの精神科系の薬でも生じるわけではないということです。
つまり、肝機能障害の原因となった薬が特定できれば、それ以外の薬は使えます。

●治療の目的は、患者さんの全体的なQOLを改善すること

それと、GOTやGPTが1000を越えるようなら緊急事態ですが、100を越えるくらいなら、今すぐ命に別状があるわけではありません。
肝機能の数値だけ気にして、精神科系の薬を無理に減らして、結果として真央の夢01さんの精神状態を悪化させ、全体としてのQOL(生活の質)を悪化させるより、しばらくは肝臓を保護する薬などを併用しながら精神科系の薬を使い精神状態を安定させ、カウンセリングも併用して、精神科系の薬の必要量を減らしていくという対応も可能です。

治療というのは、特定の検査結果の数値を下げることだけが目的ではなく、患者さんの全体的なQOLを改善するのが目的です。
そのために、さまざまな薬物療法を組み合わせ、さらにはカウンセリングなど薬以外の治療法も試みることを考えてみてください。

●困った時は医師にどんどん相談しよう

さて、以上に述べたことは、インターネットの自己治療サイトはともかく、別の薬を使うとか用量を減らすなどは真央の夢01さん自身でできることではありません。
主治医に相談する必要があります。

ただ、主治医に相談しにくい事情があればこそ、このサイトに相談なさったのかもしれません。その場合は、ほかの病院を受診し、事情を説明して、今後の治療の進め方を相談し、真央の夢01自身が納得できる治療を受けるようにしてください。
自分が納得できる治療を受けるのは患者の権利であり、また同時に、治療について自分の希望をきちんと医者に伝えるのは患者の責任です。

真央の夢01さんの健康はほかの誰でもない真央の夢01さんの健康なのだから、それを守り、改善するための行動をためらわないでください。