カラダ
2020年10月7日

【お悩みQ&A】若年性更年期障害について正確に教えて!


お悩み


「若年性更年期障害というのは、若いうちに閉経してしまうことという理解で正しいでしょうか?若年性だと何歳ぐらいから更年期になってしまうものなのでしょうか?若いうちに閉経すると何か病気になりやすくなったりしますか?」
30代前半
海空さん

回答


海空さん、こんにちは。若年性更年期についてのご質問ですね。

「若年性更年期」は、正式な医学用語ではないのですが、一般的には、まだ更年期というには若いのに、更年期と同じような症状が起こることを言います。

通常の更年期とは、閉経の前後各5年間(だいたい45歳~55歳の間)で、卵巣が老化することによって女性ホルモンのエストロゲン分泌が急激に低下することで起こります。急激なホルモン分泌の低下が起こると、自律神経が影響を受けて働きが乱れ、のぼせやほてり、動悸、めまい、イライラ、不眠などの様々な症状が起こります。

一方、若年性更年期の場合は、ストレスや不規則な生活などが原因となって、直接自律神経が影響を受け、更年期と同じような症状が起こります。卵巣の老化が起こっているわけではないので、閉経してしまうことはありません。つまり、どちらも最終的には自律神経が乱れて症状を来たすというわけなのですね。自律神経の乱れは何歳でも起こりうるので、20代でも30代でも若年性更年期症状を起こすことはあります。

ちなみに、40歳未満で閉経してしまうことを「早発卵巣不全」と言い、若年性更年期とは全く別のものです。この場合は、女性ホルモンのエストロゲンが早期に低下してしまうので、エストロゲンによって守られていた血管や骨などの老化が早まり、心筋梗塞や脳梗塞、骨粗しょう症などの疾患のリスクが上がってしまいます。


これらのアドバイスが、海空さんのお役に立てば幸いです。