カラダ
2021年3月3日

【お悩みQ&A】男性の更年期障害ってあるの?


お悩み


「父のことを聞いてもよいでしょうか。父は60代前半で、2~3年前から不調を訴えてきます。いろいろな病院を廻ったのですが原因が解りません。父から話を聞く限り更年期障害の症状のようです。女性の更年期障害はよく聞きますが、男性にも更年期障害というのはあるのでしょうか?よろしくお願いします」
20代後半
なかよしさん

回答


なかよしさん、こんにちは。お父様に更年期障害のような症状があり、男性にも更年期障害があるのか、と疑問に思われているのですね。

更年期障害は女性特有のものと思われがちですが、実は男性にも更年期障害はあります。医学的には、「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」といい、過度なストレスや環境の変化などが原因となって、血液中の男性ホルモンが急激に減少することで、めまい、耳鳴り、疲労感、関節痛、イライラ、不安感、集中力の低下、不眠、性欲低下など、心と体に女性の更年期症状と同じような様々な症状が表れます。また、加齢とともに男性ホルモンが徐々に減少する場合も、症状が少しずつ表れることもあります。

女性の更年期障害は広く一般的に知られており、また女性の場合は何か心配事や不安なことがあると、早いうちから親しい友人や姉妹に相談したり、医療機関を受診したりして、周囲のサポートを得られやすいのですが、男性の場合は悩みを一人で抱え込んで、限界になるまで医療機関を受診しない傾向があり、また男性更年期障害の認知があまり進んでいないこともあって、適切な診断や治療に結びつかないことも多々あります。

お父様の場合、すでにいろいろな病院で診察を受けても原因がわからないとのことですので、男性更年期障害を疑い、この治療に取り組んでいる泌尿器科や、専門外来の受診をおすすめします。専門外来は、「メンズヘルス外来」と掲げてあるところも多いようです。


これらのアドバイスが、なかよしさんのお役に立てば幸いです。