カラダ
2024年2月7日

【お悩みQ&A】子宮腺筋症はほっておいてはダメ?


お悩み


先日、健康診断で「子宮腺筋症」かもしれないと言われました。月経痛も重い時があり、経血の量もいつもより多いなと感じるときがありました。子宮が腫大する病気のようですが、子宮筋腫を合併する場合もあるという内容をネットで見ました。毎回困るような症状が出ているわけでもないですし、このまま経過観察でも大丈夫なのでは? と考えてしまっています。「子宮腺筋症」はどのような病気で、どういった治療があり、将来的に起こりうる病気や不安要素があるのか、教えていただきたいです。
40代前半
あやめさん

回答



あやめさん、こんにちは。健康診断で子宮腺筋症かもしれないと言われ、心配されているのですね。
子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮の筋肉内にできる疾患です。子宮全体が腫大し、おもな自覚症状としては、経血量の増加、月経痛などが挙げられます。
子宮腺筋症は、女性ホルモンの「エストロゲン」によって進行しますので、エストロゲンの分泌がほぼなくなる閉経後は大きくなることはありません。月経痛が日常生活に支障をきたすほどひどかったり、過多月経で貧血になるなどの状態であれば、治療が必要になりますが、そうでない場合は定期的に超音波検査で大きさを見ながら経過観察となります。ただ、個人差は大きいものの、閉経までは月経を繰り返すうちに進行しますので、自覚症状がひどくなっていくようでしたら治療を行います
治療法としては、月経痛に対して鎮痛剤、貧血に対して鉄剤内服という「対症療法」、ホルモン剤の内服で症状と進行を抑える「ホルモン療法」、手術で病変部や子宮を摘出する「手術療法」があります。
子宮腺筋症はあくまでも良性疾患であり、悪性化することはありませんので、治療については症状の程度や、子宮を残したいかなど本人の希望を加味して行われます。
あやめさんの場合、現時点では毎回困るような症状が出ているわけではないとのことですので、定期検診をしながら経過観察とし、症状が日常生活に支障をきたすほどの状態になったら、治療を検討されると良いでしょう。
これらのアドバイスが、あやめさんのお役に立てば幸いです。