カラダ
2024年9月4日

【お悩みQ&A】「バセドウ病」はどういう病気?


お悩み


「バセドウ病」とはどういう病気でしょうか? 最近、動悸や手の震えなどがあり、ネットで調べたら、この病気に似たような症状が多く当てはまりました。
30代前半
あーちゃんさん


回答



あーちゃんさん、こんにちは。動悸や手の震えなどバセドウ病のような症状があり、心配されているのですね。

バセドウ病は、首の前部にある甲状腺の機能が異常に活発になって甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、全身に様々な症状を引き起こす疾患です。自分自身を攻撃する抗体を作る「自己免疫疾患」の一種で、特に20~30歳代の若い女性に多いのが特徴です。

私たちの体には、細菌やウイルスなどから自身を守るための免疫力が備わっており、これらの外敵が侵入した際に抗体を作って排除します。ところが、免疫機能が何らかの原因で誤作動し、自分自身を攻撃する抗体を作ることがあります。これが自己免疫疾患です。

バセドウ病の場合は、誤って攻撃するターゲットは甲状腺にある甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体という部分です。甲状腺ホルモンは、TSHの量に応じて分泌されるのですが、バセドウ病では、受容体を攻撃するTSH受容体抗体がTSHの代わりに結合して刺激することで甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるようになるのです。

甲状腺ホルモンは、体全体の代謝を活発にするホルモンで、ほぼ全身の器官に関係します。バセドウ病の場合、代謝が活発になり過ぎることで、様々な症状があらわれます。
症状は、眼球突出がよく知られていますが、そのほか甲状腺の腫れ、体重減少、疲れやすい、発汗、イライラ、動悸、手の震えなどがあります

治療としては、多くの場合は甲状腺ホルモンを抑える薬が第一選択となります。 放置していると、将来的に心不全や骨折を起こすリスクが高くなるため、早期の治療が必要です。

あーちゃんさんは、思い当たる症状が多くあるようですので、まずは内科を受診して検査を受けられることをおすすめします。
これらのアドバイスが、あーちゃんさんのお役に立てば幸いです。