ココロ
2019年8月28日

大人になってから高所恐怖症に…克服方法は「記憶を塗り替えること」


[目次]

  • お悩み:高所恐怖症になったみたい。克服方法はある?
  • 回答:高所恐怖症は記憶を塗り替えることで克服できるかもしれません
  • ・高所恐怖症のメカニズム
    ・「記憶を書き換えていくこと」で高所恐怖症を克服する


    お悩み:高所恐怖症になったみたい。克服方法はある?


    「どうやら、いつの間にか高所恐怖症になってしまったみたいです。高いところが怖くなりました。昔、たぶん学生時代(?)は平気でした。
    マンションの4階に引っ越したのですが、下を見下ろすとひざが震えます。東京タワーに遊びに行ったのですが、すごく怖かったです…。昔は大丈夫だったのに。
    特にきっかけもなく恐怖症に陥るものなのでしょうか?克服法などもあれば教えていただけるとありがたいです」

    30代前半
    miyumiyuさん



    回答:高所恐怖症は記憶を塗り替えることで克服できるかもしれません


    miyumiyuさん、こんにちは。
    学生時代は平気だったのに、気がついたらいつの間にか高所恐怖症になってしまわれたのですね。高所に遊びに行っても怖い思いをするし、いま住んでいらっしゃるマンションでも下を見下ろすとひざが震えるほど怖い思いをしてしまい、なぜきっかけもなく恐怖症になってしまうのか、どうしたら克服できるかとお悩みなのですね。

    高いところを怖いと感じることは本能的な反応ですので、ごく自然なことですが、自宅でも怖い思いもしたり、遊びに行った先でも怖い思いをしてしまうと、どこか不自由な感じがしてしまいますよね。克服したいと思われるのは、良くわかります。

    さて、「特にきっかけもなく恐怖症に陥るものなのでしょうか」というご質問ですが、もしかすると、強い印象には残らなかったけれど、高所恐怖症になる背景はあったのではないかと思います。その理由を説明するために、まずは恐怖を感じるメカニズムをみてみましょう。

    ●高所恐怖症のメカニズム


    ・人が「快」「不快」と感じる仕組み

    高所恐怖症のメカニズム 人が「快」「不快」と感じる仕組み

    私たちの目や耳といった感覚器官から入ってきた刺激は、まず脳の偏桃体で「快」もしくは「不快」の判断がなされます。その判断によって、今度は様々な「感情」が生じます。そして、その感情に基づいて、カラダには様々な反応が生じます。
    一度体験した「快」や「不快」は、脳の海馬という「記憶」をつかさどる場所にインプットされて蓄積していきます。こうして、「ある刺激」が「快」なのか「不快」なのかを、体験を通して人は学習していきます。

    例えば、人生で初めて犬を見たときには、それが「快」なのか「不快」なのかという判断は難しいものですよね。もしそのとき、犬がとても優しくあなたの手を舐めてくれたら、それは「快」としてインプットされて、次に犬を見たときには「快」の判断が素早くされて、犬に近づいていくことでしょう。少し大人になると、犬を見た瞬間に「可愛い」「嬉しい」「遊びたい」といった考えが生じ・・・・・