ココロ
2018年1月17日

パニック障害とは? なりやすい人と、発作が発生したときの上手な対応法


ご質問


「すみません。お悩みではなく、質問です。
パニック障害とはどんな病気ですか? 症状やなりやすい人、あとパニック障害の人への接し方を教えていただきたいです。よろしくお願いします」

マチュマチュさん



回答


マチュマチュさん、こんにちは。
パニック障害とはどんな病気なのか、またどんな症状があって、どのような人がパニック障害になりやすい傾向があるのか、そしてパニック障害を持った人にどうのように接したら良いかというご質問なのですね。パニック障害という言葉は耳にされることがあっても、具体的にどのようなものなのか、あまり理解されていないのが現状ではないかと思います。

さて、多くの人がさまざまな場面で、不安になることがありますし、「わあ! どうしよう」と、パニック状態になってしまうこともありますよね。けれど、そうしたありふれた、誰でも経験する不安や、頭が真っ白になってしまうような混乱状態と、「パニック障害」とは別のものです

●パニック障害とは? パニック発作の症状とメカニズム

パニック障害とは? パニック発作の症状とメカニズム

「パニック障害(英語: Panic disorder ; PD)」とは、不安障害に分類される精神障害で、予期しない「パニック発作(Panic attacks ; PA)」が繰り返し起こります。

◆パニック発作の症状

「パニック発作」とは、"突然やってくる短時間の激しい恐怖"と言えます。つまり、はっきりした理由がないのに、突然、今にも死んでしまうのではないかという恐怖に襲われるのが、パニック発作なのです。

具体的な症状としては、動悸、心拍数の増加、発汗、身震いや震え、息切れ、窒息してしまいそうな感じ、胸の痛みや不快感、めまい、意識が遠のく感じ、ふわふわして現実でない感じ、死ぬのではないかという恐怖、気が狂ってしまうのではないかという恐怖といったものがあります。

◆パニック発作が起こる原因、きっかけとは?

なぜこのようなパニック発作が起こるかというと、ひとつの仮説は、脳のなかにある警報システムが誤ってオンになってしまうために、「危険だ! 大変だ!」というアラームが鳴り、脳内にアドレナリンがあふれ出して、動物が危険な場面に遭遇したときに生じる「闘争・逃走」反応と呼ばれる身体の状態を引き起こしていると考えられています。

つまり、この「闘争・逃走」反応が、心臓がドキドキして、汗をかき、身震いし、息が切れて、めまいがするというパニック発作の症状なのです。

さらに詳しく言いますと、パニック発作と、パニック障害も同じものではありません。パニック発作そのものは、30分いないに自然とおさまっていくものですが、この発作を繰り返すうちに、「また発作が出たらどうしよう」という不安が生じてきます。

パニック障害になりやすい方の多くは、他者の目や、人からどう思われるかを過剰に気にされる傾向や、人にみっともない姿、恥ずかしい姿は見せたくない気持ちが強いために、その場から逃げられないような電車やエレベータ-、飛行機などの閉鎖空間、人混みなどを避けるようになってしまいます。

・パニック発作
・発作を起こすことへの不安
・発作を起こしたら困るような場所を避けるようになること
という3つの条件がそろった状態がパニック障害となります。

では、もう少しパニック発作が起こりやすい状態について見てみましょう。

良くならなかったら、周囲の人に見放されてしまうという不安を抱えていることもあります。
本人のプロセスを大切にしつつ、できることがあったらサポートしてあげるというスタンスで接してみてあげてくださいね。