ココロ
2018年12月5日

適応障害を「甘え」と思わないで。原因・症状・うつとの違い・接し方


[目次]

  • お悩み
  • 回答
  • ・適応障害とは?原因は「ストレス因」
    ・適応障害を治療するには?
    ・職場の同僚や恋人が適応障害だったら…上手な接し方


    お悩み


    「こんにちは。『うつ病とは?』の記事を拝読し、質問を投稿いたしました。適応障害についても教えてください。適応障害とはどんな症状ですか?周りはそのような人にどう接したらよいのでしょうか?コミュニケーションが苦手という特徴があるとは聞いたことあるのですが。夫の会社に適応障害と診断された女性社員がいらっしゃるそうで。どうぞよろしくお願いいたします」

    いえもんさん



    回答


    いえもんさん、こんにちは。
    旦那さんの会社に適応障害と診断された女性社員の方がいらして、それがどんな症状なのか、どのように接していけば良いのかという疑問を持たれたのですね。

    うつ病については随分と理解も進み、聞き慣れた感じもあるかと思いますが、適応障害についてはまだまだ認知度は低いのではないかと思います。一方で少しずつ耳にする機会は増えて、いったいどのような病気なのだろうかと関心をもたれるのはとても良くわかります。

    さて、適応障害は、「ストレス」との関わりが大きいので、まずは「ストレス」とはそもそも何かについて、改め考えてみましょう。

    ●適応障害とは?原因は「ストレス因」

    「ストレス」という言葉は、当たり前に日常生活のなかで使われる言葉ですので、誰もが理解しているように感じていますが、実は、多くの誤解があります。
    例えば、「ストレス」とひとまとめにして言うとき、そこにはストレスの原因となる「ストレス因」と「ストレス反応」の二つをごちゃ混ぜにして話されることが多いのではないでしょうか。しかし、この二つを分けて考えることがストレスマネジメントでは重要です。

    「ストレス因」とは、生物にあたえられる何らかの刺激のことを指していて、「ストレス反応」とは、その与えられた刺激によって生じた反応のことなのです。

    「ボール」を「生物」と例えるならば、ボールをギュッと押しつぶすような圧が加えられた場合、その「圧」のことを「ストレス因」と呼び、その「圧」によってへこんでしまった状態のことを「ストレス反応」と呼びます。

    適応障害とは?原因は「ストレス因」

    具体的には、「混雑した通勤電車に乗る」ことが「ストレス因」だとすると、それによって「胃が痛くなる」というのが「ストレス反応」となります。

    さて、適応障害に話を戻しましょう。

    ・適応障害の定義

    ICD-10 (世界保健機構の診断ガイドライン)の適応障害の定義をみてみると・・・・・